これは紛れもなく私の物語
これは私の物語。
私が『みんなの物語』に至り――――その末に愛を手にして、代償として大切な人を失うまでの物語。
ポケモン映画公式サイト「ミュウツーの逆襲 EVOLUTION」
プロローグ
先日、劇場版ポケットモンスターキミに決めた！ 地上波放送を堪能した。キミ決め自体は去年、映画館で見た。マーシャドー貰った。ディアンシーすら厳選終わらせてないけど。
映画自体、前半はすごく面白かったが、キミ決めがTHE DARK SIDE OF DIMENSIONSになり始めた辺りからよくわからなくなった。マーシャドー周りがよくわからん。いや、しかしTHE DARK SIDE KIMIKIME も面白かったので、マーシャドー周りだけ飲み込めてなくてわからないだけようだが。
まぁそれでもポケモンおもしれー髪下ろしたマコトかわえーって気持ちがムラムラしたので、よっしゃ今年のポケモン映画 みんなの物語 は早めに観に行こうかなと、思ったわけです。
前売り券をルカリオくらいぶりに購入して今年は前売り券ある。この前ヨドバシ行ったついでにポケセンで買った。大人券一枚。レジのお姉さんの微笑みが意外と効果抜群だった。そんなこんなで準備万端。決行日は次の夜勤明けの日。ゼラオラ貰いに行こう。ビクティニすら厳選終わらせてないけど。
予想編
たぶんなんか起こってみんなで頑張ってルギアとなんかするんでしょ？
あとイーブイギャルめっちゃ可愛い。ケバいケバい言われてるらしいけど普通のギャルならあのくらい全然普通でしょ。むしろメイクしてないギャルとか二次元にしかいないでしょ。おじさん知ってるよ。ちなみに『なんで……そんなに頑張れるのよ……？』ってCMでヒュー！ってなったクチです。
そういえばこの子のイーブイが新世代で登場する新ブイズに進化するかも～？なんて予想されてたけど、ネタバレスレ目立ってない（気がする）からまぁないんだろうなって。普通にLet's go販促かなって。
出陣編
よし、夜勤が明けた。午前4時から吐きそうになりながら粘り続けてタイムカード押してさあ帰るぞ！
このまま行ったら眠気に精神を汚染されかねないので一旦帰って服脱いでシャワー浴びてクーラー浴びて昼寝して着替えて行こう。レイトショーあるのか知らんけどまあ行けばなんとかなるやろみたいなテンションでおやすみグッナイ！
起きたら14時。しっかり休めたからこれで寝落ちは回避できるでしょ。次は腹ごなしして行こうね。やよい軒は神。漬け物がべらぼうにうめぇ。味噌汁もかつお出汁が味わい深い風味を奏でる。肉野菜炒めは私に白ご飯3杯平らげさせた。この肉野菜炒めは世界を変える。味が濃く、肉が多い。これだけでも労働を終えたこの身に染み渡るというのに、野菜の歯応えが生きている。やよい軒の野菜炒めは化物かそれ以上だ。そして〆にべらぼうにうまい漬け物を頬張る。白米を頬張る。漬け物を頬張る。また白米を頬張る。その時の私は間違えようもなく永久機関だった。こんなに幸せな瞬間が他にあるだろうか。いやたぶんあるだろうが、今この瞬間において私は幸福に満たされていたのだ。ちなみにこの漬け物そのまま食べても勿論ご飯3杯イケるのだが、備え付けの七味唐辛子と醤油2滴ほど和えるとご飯7杯イケるようになるバグがあります。
結構塩分を摂ってしまったが仕方がないのだ。これから手に汗握る映画観に行くのだからその分を食らわねばならないのだ。丁度一月ほど前に塩分摂りすぎで生命活動の危機に瀕してしまった記憶が脳を掠めたが、これは仕方のないことなのだ。
水を飲み、さあ映画館のある町へ向かおう。俺たちの戦いはここからだ。
この時期、それも大きな街の大きな映画館の映画とやらはジュラシックなものが3つも4つもシアターを押さえているらしい。なにが言いたいのか。みんなの物語はその端でひっそりこじんまりと上映しているのだ。そして上映時間は一般的な対象客に合わせてセッティングしているのだろう。16時くらいに上映してくれるのがベストだったが、結局18時くらいの大人なポケモンタイムに便乗することになった。席を用意できたのが15時ここから3時間、炎天下の街で過ごさねばならない。
とはいえ、幸いにもここは大きな街。エアコンガンガン聞かせた店がそこかしこに。まずはヨドバシあたりからウィンドウショッピングでブイブイいわせてた。あとゲーセンでハイエナされた。キレそう。でも1000円使わず景品3つも落とせるとか天才か～～～？？？？
得意分野にUFOキャッチャーの輪っか引っ掻けるやつ追加しようかしまいか悩んでいたらとうとう18時。我、劇場へ向かわん。
シアターのシートに腰を落ち着け、さあさあいまからゼラオラを受け取りて映画見るなり。なんか大人なポケモンタイムの人って変な人多いですね。声がでかい。
気がついたら諭吉の身体半分持ってかれた。これが等価交換ってやつか。錬金術の基礎を学んだ。
今年のポケモン映画感想編 ～ドキッ ネタバレなしのほにゃらら～
めっちゃ面白かった。おわり。
いや、ネタバレ無しなら何も言わない方がいいなって。少なくとも去年の消化不良を吹き飛ばしてくれた。たまに なんなのコイツ なシーンあるけど全部ちゃんと納めてくれてる。ちゃんと群像劇してる。群像劇だからサトシさんは主人公だけど主役じゃない。良かった。良かった。めっちゃ面白かった。
強いて月並みに言うなら、ちゃんと『みんなの物語』であったし、みんなそれぞれの人生歩んでいた。誰かを引き立たせるだけの役でもなく、本当に綺麗な話だった。リサちゃんは最高に可愛かったし、水瀬いのりは水瀬いのりだった。水瀬いのり出演してたの知らなかったから水瀬いのり出てきた瞬間ニヤニヤしてた。水瀬いのりニヤニヤおじさんだった。
中には共感できるところも、辛いなぁと思うシーンも確かにあった。主役が老若男女様々な性格をしていて共感しやすいようになっているのかもしれない。そういえばこれは 『 みんなの物語 』 ――ならば、つまりこれは私の物語でもあるのでは。いや、生き物全てのための物語では。残念ながらポケモンはこの世に実在しないので、どうしようもなく人間向けなのだが。
人間は考える葦だ
ソクラテスかプラトンかが人間は考える葦なのだと言ったらしい。知らんけど。葦とはイネ科ヨシ属の植物。ヨシなら琵琶湖に沢山生えてたよね。あれが人間なのかわからないけど、昔、ヨシからつくる葦笛で親指それはそれは深く切ったのめちゃくちゃ痛かった。治るのもめちゃくちゃ時間かかった。
この痛みこそキミの愛なんだね
これを言ったのは誰だ？ 誰だったっけ。きみの名は。現象起きてる起きてるよここで。そうだユベルだ。あの痛みが愛なのだとしたら私はあの葦笛に深く愛されていたことになる。人生初のモテ期だったかもしれん。
みんなの物語――それは私の物語でもあり、キミの物語でもある
これは私が今適当に考えた言葉だ。この映画の感想。『マーシャドーって結局、何？』 とはならず 『ゼラオラーーッッ！！』 ってなったってこと。間違いなくこの物語はゼラオラの物語でもあるのだから。ピカチュウは去年厚待遇だったからかいつも通りのピカチュウでした。ピカチュウの物語では、ない。
そして私の物語であるならば、あの痛みも物語の一部。すなわちユベルの物語でもあるかもしれない。俺とキミの物語は同じものだったんだ。これは超融合で俺とお前の魂を融合できる。
魂を融合？ そう、思い出した。昨日、7月14日は遊戯王最新ブースターパック 『SOUL FUSION』の発売日に他ならない。13日にみんなの物語が上映開始、次の日に遊戯王新弾。実は祭りを開きたかったのだが、私自身夜勤の勤務があったので祭りを見送っていたのだ。もう私を縛るものは何もない。思う存分祭りが出来る。帰りにヨドバシ走り込み、閉店ギリギリにSOUL FUSION を3BOX買った。
こうして我が諭吉は等価交換の代償として身体を丸二つ分、支払ってしまったのです。もう今月ギリギリだ。給料日まであと10日ちょっと。生き残りたい。まだ生きてたい。本気の身体見せつけるまで私、眠らない。
